迦陵頻伽(かりょうびんが) 『慈光』第89号より

「迦陵頻伽 (かりょうびんが )」とは、想像上の鳥をいい、
『阿弥陀経』に出てきます。極楽浄土にいる鳥と言われ、
『阿弥陀経』には「共命鳥(ぐみょうちょう) 」と共に経典に語られます。

どちらも非常にきれいな声で鳴く鳥といわれ、
浄土の素晴らしさ、娑婆世界とは全く異なる世界であることを形容しています。
その姿は想像上なので、後の人々が壁画などで描いたものが残っているそうです。

コロナ禍により心がどんどん濁っていくように感じます。
迦陵頻伽の鳴き声は濁った心を見透かすような声なのではないかと思います。

「仏の声」に形容されるともいわれるのですが、
本当は自分の心に響き渡っている真実の声が、聞こえなくなっているように感じます。

今一度、耳を傾けるように、気持ちを正すことが必要なのかもしれません。

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